抵抗

“小さな抵抗こそが希望になる”というテーマで不定期に記事を書いています。

2021-01-01から1年間の記事一覧

教育の目的

昨今、教育の結果によってその後の人生に截然と勝ち負けが決定されるかのごとく、教育機関が競争の場として頽落してきたように思う。思い返すと、昨今ほどではないが、日本は旧態依然として教育に対する認識が短絡的であった。一言で言えば、教育機関の独立…

第三のオリンピック

東京オリンピックが甚大な爪痕を残して幕を閉じた。参加した全ての選手と彼らを支えるサポーターには敬意を評したい。他方、日本に暮らす民へのイマジネーションを清々しいほどに欠いた日本国総理大臣と国際オリンピック委員会会長の前で歌われる「イマジン…

加速の立役者

久しぶりにみたテレビ、小学生の夏休みの課題特集があった。大豆の苗を学校から持ち帰った子どもは夏休みを使って大豆を育てるのだという。数日経って発芽し、そこから大豆はみるみると成長した。それを見守る子どもの側もみるみると成長していく。「そんな…

紙飛行機

たしかに、日本は少子高齢化する人類社会の先端をひた走ってきた。ほとんど孤独のトップランナーだったと言っていい。これまでのところは。 しかし、世界人口統計を読んで驚いた。日本は、東アジアでは出生率が最も高くなっていた。我々の少子化へ走る速度が…

教育から自由を奪うもの

2018年、文科省は、2022年度からの高校「公共」「地理総合」の新学習指導要領で、尖閣諸島、北方領土、竹島などが「我が国の固有の領土」であると明記するように指示した。つまり、これらの領土問題は、議論の余地を残さず生徒たちに伝達することが求められ…

民主主義を「する」ものへ

縁も所縁もない、あるいは全く遠い世界の学者先生の誰が日本学術会議の会員に選ばれようが、誰が政府によって拒否されようが、そんなことは我々の日々の暮らしになんの影響もない。「世論」の動向を見ているとそうとしか思えないのだが、しかし、それで本当…

アンウェアな社会

一週間ほど前、英国の大学院に進学をしているとある女性のブログ記事を読んだ。記事では、彼女が留学の機会をもぎ取るために必死で英語を勉強していた体験記が叙述されており、半年間で民間の英語試験を10回も受験し、そしてようやく基準点に達し、その立場…