抵抗

“小さな抵抗こそが希望になる”というテーマで不定期に記事を書いています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

安倍という日本の病

戦争への道はさまざまだが、平和への道は一つしかない。話し合いである。 日本国憲法はアメリカの押し付けと言われるが、私は憲法第九条、平和主義の起源は、ドイツの哲学者カントが書いた「永遠の平和のために」の中にあると考える。一八世紀ヨーロッパが戦…

発表を恐れると成長はできない

思えば、少し前まで大学院生をしていたこともあり、振り返ると、本当に学びに満ちた2年間だったと思います。その一方で、当時を振り返ると、あの時もう少し勉強しておけばよかった、もう少し色んな方と話しておくべきだった、そう思うのです。そんな私でも、…

国際機関を目指す学生は修士論文を英語で書くべきか

こんにちは。 今日は修士論文・博士論文を書く際、国際機関を目指す学生は英語で執筆すべきか、について私なりの意見を述べさせていただきます。海外で学位を取得する院生は当然英語での提出が求められるため、問答無用で英語になりますが、日本で学位を取得…

消費税撤廃でも実質賃金は上昇しない

山本太郎氏の最大の主張に「消費税廃止」が挙げられます。ここでの公約にも「消費税を無くした6年後には、一人当たりの賃金が44万円上がる、初年度に物価が5%以上下がる」と明記されています。しかし、消費税撤廃で大幅に物価が下落するということは、デフレ…

国連職員には普通の人の方が多いのか?

こんにちは。 今日は”国連職員には「有能な人材」ではなく「普通の人材」の方が多いのか”といった問いに対し、筆者の意見を述べさせていただきます。学生時代に指導教官から毎日のように「言葉の定義を明確にしろ」と言われてきた身ですが、今回はあえて言葉…

教育に過度な期待をかけてはいけない

こんにちは。 5月に入り、ブログの記事を12本投稿してきました。在宅勤務になると、思想に耽ることが多くなります。そういったこともあり、「いつ働いているのか?」と聞かれることが増えてきました。私は海外で勤務していますが、コロナの影響により日本で…

文系でも数学を学んだ方が良い理由

こんにちは。 今日は文系であれ数学はやっておいた方が良いということをぼやいていきたいと思います。その理由は主に3つあります。1つ目は、出来る人が少ない、ということで、そのため希少性が高くなるからです。2つ目は、数学は非常に汎用性が高く、業種問…

disinhibit

英国人作家の本の書評で引用された”disinhibition"という言葉がわからなかった。大英和を引いてもしっくりくる説明がない。あれこれ考え、「抑制解除」という訳語を考えたところで、これが重要な概念であることに気づいた。 第二次安倍政権発足後、関係者の…

靄然

「感染したらこの国では十分な医療を受けることができない」、勤務地からチャーター機に乗って帰国をして一ヶ月が過ぎた。帰国後、政府が発令した緊急事態宣言は、私の住む県をも対象地域に含まれることになった。思えば、現地での在宅勤務を含めると、リモ…

「抵抗」ブログについて

いきなり熱湯に入れれば飛び上がるが、少しずつ熱していけばーーこのゆでがえるの比喩は、はたしてどこまでが本当なのだろうか。インドの道端で、男性が鶏の首を切断する光景を目の当たりにして吐き気を催した性格なので、実験して試すつもりはない。生物学…

心配ならなぜ他人に預けるんですか

凄惨極まる津久井やまゆり園事件から、四年目を迎えた。障がいのある友人を持つ人間として、あるいはこの国で暮らす一人の人間として、多くのことを考えるきっかけとなる事件であった。思えばこの事件について、有名無名をと問わず、様々な人たちが様々な発…

日本人だけがよければいいのか

当時、民進党の代表であった蓮舫氏が国籍喪失許可証書など一部の資料を開示した時には驚いた。やまぬ国籍二重との疑惑に終止符を打つべく取られた手であった。これほどまでに、後味が悪く、気が重くなった会見を私は知らない。 近年、殊に日本を持ち上げるテ…

学生が国連インターンに応募し機会を獲得する方法

こんにちは。 今回の記事では「学生が国連機関でインターンの機会を獲得する方法」について書いていきます。対象は国内外の大学生及び大学院生となります。なぜ社会人を対象としていないかについてですが、これは私見になってしまいますが、社会人があえて国…

国際機関で働くということ(前回の付記)

こんにちは。昨晩、「国連機関で働く私が転職を検討するに至った背景」というタイトルで投稿させていただいた記事が思わぬ反響を受けております。現役学生の方から国際協力を生業とする専門家の方まで、幅広い世代の方に記事を読んでいただいております。全…

国連機関で働く私が転職を検討するに至った背景

はじめまして。普段はこのブログを通じて”小さな抵抗こそが希望になる”というテーマで不定期に記事を書いています。私は、文字を介して自分の想いや熱量を伝えることが好きなので、過去の記事をいくつか読んでいただけますと、ある程度までは私の人物像をイ…

惨事便乗型資本主義

ショックドクトリンの本質について、その命名者であるナオミ・クラインは、次のように述べている。 「破壊的な出来事が発生した直後、災害処理をまたとない市場チャンスと捉え、公共領域に一斉に群がるような行為を、私は『惨事便乗型資本主義』と呼ぶことに…

学校教育の意義

ちょうど去年の今頃、自分は全く就活をせずにバングラデシュの家計調査を用いて計量分析をしていました。とはいえ、全く就活をしていなかったかというと語弊があって、SPIを受けて、通って、でも面接には行かなかったり、あるいは面接にジーパンと半袖でいっ…

良き理解者でありたいと願う

小学生の頃、まだ本を読むという習慣すらできていないのに、図書委員会というだけで半ば強制的に参加させられた読書会。与えられた短編すら四苦八苦しながら読んだ記憶がある。 時が進むうちに想いが変わる。私が持っていたのは「ここが面白い」という程度の…

NHKの存在意義を問う

大晦日の夜になると実家では「NHK紅白歌合戦」を観ることが恒例行事となっている。どのような選定基準により歌手が選ばれるかについては、毎年歌手の顔ぶれを見ている私からすると実に腑に落ちない。とはいえ、今回の紅白歌合戦では、例年稀に見ないほど奇妙…

「笑」が意味するもの

「ショックなことをお伝えします」「息子さんは同性愛者でした」。同級生からアウティング(他人から暴露されること)を苦して自殺した学生の遺族に対して向けられた、一橋大学の担当者の言葉だ。まるで同性愛者が嫌われて当然だとでも言うかのような、偏見…

奴隷国家日本

最低賃金のアップは当然のことである。今日の最低賃金はあまりにも低い。確かに少しずつマシになっているが、未だに家族を養えるレベルにはなっていない。東京の「1013 円」でさえ、1900時間を掛けた年収は200万円に到底及ばない。したがって、2000時間を超…

LGBTへの理解

管見する限り、LGBTという言葉は、私が生まれてきた時代にはなく、2000年代後半から日本でも一般化してきたらしい。そればかりか、先輩の話を聞くと80年代には「ホモ狩り」になるものがテレビのバラエティ番組で放送されると、「男なのに男が好き」は一種の…

若者の活字離れ

若者の活字離れ、新聞離れといわれるようになって久しい。私もニュースは新聞やネットでとりあえず十分かな、と思うこともある。しかし、大きな勘違いがあることに気づいた。つまり私の世代はこれまで新聞や雑誌、本などをある程度読んできて、それなりに社…

正義とは

オウム真理教の引き起こした事件で死刑判決を受けていた七人の刑が執行されて、早くも1年半が過ぎた。日本列島、とりわけ私の住む西日本では何年ぶりかの大雨による避難勧告や避難指示などが発令される中、一斉にこの日、それこそ何事もなかったかのように、…

底無しの格差拡大

今日本で貧富の格差を巡る議論が盛んである。国会で野党が安倍政権に対して格差の拡大を攻撃するのに対し、安倍首相は格差は拡大していないと反論する。 所得の格差には、競争の結果という一面がある。市場経済の社会であれば、ある程度格差がつくのは避けら…

傲岸

日本で格差社会の議論が始まって、かなりの時間が経つが一向に改善の気配はない。最近は、いくら働いても生活保護レベルの給与しか得られないワーキングプアの存在も大きくクローズアップされている。しかし、現在、残業代ゼロのホワイトカラーエクゼンプシ…

Education for Self-Cultivation

学校教育について現職の教員の方と話をする時、教員の世代間において今と昔との間にある「雲泥の差」を感じずにはいられない。年配の教員は、「自分が若い頃は息苦しさや孤独感を感じたことはなかった。教師には多くの自由があり、生徒にはゆとりがあった。…

多様化すべき学びの場

高校生が学ぶ場は今よりも多様化され、高校進学時においても複数の選択肢を持つべきだと考える。例えば、定時制高校や通信制高校などは、たくさんの問題を抱えながら学びの場としてあるべき姿を示唆しており、それはまた全日制高校ひいては日本全体の進学準…

戦争体験者の責任を問う

団塊の世代というのは、親あるいは身近な知人に戦争体験者がおり、日常的に戦争の悲惨さを聞くことのできた世代である。私の祖父母も朝鮮戦争を経験し、それを機に日本へ避難した経験を持つ。日本国憲法9条の存続の是非が日本で問われた去年も、祖父母は会う…

綻び

ドナルド・トランプ氏が多くの予想を裏切り当選してから早くも4年目を迎えた。彼が大統領に決まった時、直感的に「気持ち悪い時代になった」と思った。日本のメディア・有識者の多くは「まさか」を繰り返し、事態に対応し切れていないように思えた。かくいう…